2019年10月29日火曜日

ルヴァン決勝観戦記(後半)

新しい景色への道のり

我々の勝利の後、全国的にはラグビーW杯で盛り上がる中、反対側の山の鹿島・川崎戦を制したのは川崎でした。
去年やっとマリノスを克服しましたが、鹿島・川崎はどちらにしても、コンサにとっては未だに克服できていない凄ましく高い壁です。
特に川崎には去年徹底的に遊ばれている(0-7)ので、衆目を集める決勝戦で、またやらかしてしまわないか、正直心配の方が上回っておりました。


イメージ

しかしせっかく開かれた扉です。シーズン前から社長が公約している「見たことがない景色」が、本当にそこに用意されたわけですから、我々としては、どんなことをしても、それに応えなくてはならない。もうその一心で、北海道がリ~~チと沸くなか、ひたすら移動手段の探索、自由席の確保に動いたわけです。

自由席の方は数日するとキャンセル分が相当数でたので、結果なんの問題にもならなかったのですが、飛行機がやはりネックになりました。千歳-羽田・成田で就航している座席数から考えて、北海道から前日・当日に乗り込めるサポはせいぜい5000。この現実が重くのしかかりました。

私はとりあえず確保できたのですが、よくよくYahoo路線情報で検索すると12:30ぐらいになってしまう。気づいた時にはもう空き便なし。あそこは駅から結構歩くし「これは試合前のうきうき感、ぜんぜん楽しめないじゃん、シマッタ」と思いました。
もっと深刻なのは帰りでリミットは16:30、よく考えたら延長戦・PKまであるし、もつれたらこれはきびしい。選手を信じてもっと早くから予約しておくべきだったと猛省。

その後、日々航空会社のサイトを見るも、スカイマーク深夜便以外は空く気配なし。予約できた便で行くしかないので、浜松町・王子での乗り換えを何度もシミュレーションして、当日を迎えました。

迎えた当日、前夜は深夜便でないのに深夜便になってしまった便多数、千歳-羽田を一往復半した便もあり大変だったそうですが、コンササポはちらほら見かける程度で拍子抜け、前日移動が常識なんですかね? 今度から気を付けます。

新しい景色に到着


シミュレーションの成果で12:00過ぎに到着、普段は乗らない北側へのバスを使って、スルスルと到着。


試合の経過は野暮なので略しますが、皆さん同様、菅と深井の今季初ゴールを、決勝の舞台でみるとは思ってもみなかったので、感激もひとしおでした。福森のFKは得意な位置だったので、入るんだろうなぁと目を凝らしてみてましたが、それを古巣相手に披露でき本人の心情を思うと、これまた感激もひとしおでした。

そういったサポ特有の思い入れを差し引いても、全国のみなさんにこういったゲームを披露できたことで、コンサの格は確実にワンランク上がったなと感じました。そして試合前から打ち合いの面白い試合にすると予告し、本当にそうしてしまうミシャの手腕は大したものだなと、トップリーグの監督は、クラブOBやコーチの延長線上にあるわけではないのだなぁと、そこを初めから理解している社長はサッカービジネスをよく分かっているんだなぁと改めて感服いたしました。

最後に帰りの飛行機ですが、延長の途中でカップを掲げる絵を想像し、キャンセルかけました。御多分にもれず宿泊の準備もせず来たので、それからのリカバーが大変でした。

ルヴァン決勝観戦記(前半)

2006年のこと

実は2006年は、駒苫マー君再試合、ハムの初優勝の陰に隠れて、まったく扱われることもなかったのですが、コンサがこっそり躍進した年でもありました。
そう今回のルヴァンの快進撃があるまでは、この年の天皇杯での躍進が、コンサ史上最高の躍進であったので、どうしてもこの話からになってしまいます。

まずは仙スタで行われた準々決勝、「コンサ三大黒歴史」に数えられる前年の「ロスタイム3失点事件」の甲府に、リベンジできる機会が到来しました。結果見事その試練に打ち勝ち、準決勝に進出。ゴル裏はとてつもない歓喜につつまれた試合でした。
この後、ガンバに準決勝で敗れはしたのですが、この数年なにも良いことがなかっただけに、サポの評価は総じて「よくやった」という評価だったと思います。

ただ振り返ると、あの頃Jの中でも一番勢いがあったガンバとコンサとでは、審判にとっても格の違いは明確で、3人もオフサイドなのにスルーされ、ガンバの決勝点となってしまっても、そんなことはニュースにもならない悲しい現実がありました。
弱小クラブに対するJの厳しい洗礼、それがあのガンバ戦。敗戦とともに、アクションサッカーを標榜するヤンツーも去り、そこからトーナメントとはいっさい縁がないJ2仕様のチームになってしまったのだと感じてきました。

準決勝ガンバ戦

コンサのトーナメントの歴史は、あの日で止まってしまいました。
だから今回準決勝がガンバに決まった時、これは巡り合わせ、リベンジの日がやってきたと確信し、水曜夜開催という悪条件でありましたが、これは見届けなくてはならないと思い、現地参戦を決意しました。

しかし、「このガンバ戦、3連敗で迎えるのだけは避けたい、できれば残留は当確したうえで臨みたい」と思っていた矢先の厚別仙台戦、あろうことか3失点の敗戦、ガンバ天皇杯リベンジ計画に、早くも暗雲が立ち込めました。
次の鹿島戦は意外と持ち直して引き分け、メディアを通して「ガンバ戦3連勝します」とか張り切っていたので、やれるのか~と思っていたガンバリーグ戦。結果はご存じのとおり完全崩壊・戦意喪失の0-5。
仙台戦よりさらに状態が悪化、おまけに調子が悪かったガンバを蘇らせるという痛恨のミスを犯してしまいました。


睨みを利かすガンバの守護神 怖わっ

結局、最悪な状態で迎えてしまった準決勝第1戦、「ここで立て直す手腕を持っているのがミシャのはず」と信じながらも、最悪「吹田スタジアム詣で」で構わないや!という諦めも入り混じった第1戦が始まりました。
開始早々アデミウソンがドフリー、この間の続きが始まるのかよ!と青ざめた瞬間、外してくれてひと安心。選手達は落ち着きを取り戻し、前半は0-0の及第点で折り返してくれました。


しかし後半、蘇らせてしまった宇佐美選手にPKを決められ、いや~な雰囲気。急造前線3人衆じゃ有効な攻め手があるわけもなく、時間だけが過ぎた敗色濃厚な42分、サポの目前でミンテが押し込み、歓喜の嵐。
よっしゃアウェイゴール獲得!と満足してたら、最後の最後で、おなじみのセットプレーからの失点。パナスタは倉田シュッシュッシュッシュッシュ~~~。

そこだけ抑えれば「アウェイゴールで引き分け」というかなり有利なシチュエーションだったのに、もったいない。実にもったいない。しか~し俺達には「アウェイゴールがある」「アウェイゴールがある」そう自分に言い聞かせながら帰還しました。


ガンバのチアは試合中ずっと踊りっぱなし!過酷ですな

決勝進出

そんな状態で迎えた札幌ドーム。アウェイゴールがあるので1-0で勝てば「決勝進出」とメディアは言うけど、1-0をはじめから狙うなんて、そんな芸当できるのはカ・シ・マ、コンサには無理です。と思いつつドームへ。

3連戦ともなると福森の軌道は読まれ、進藤のヘディングはマークされ、急造の前線3人衆が機能しないことはバレており、得点をあげるのが非常に難しくなりました。対してガンバは先制点さえあげれば、ほぼ決勝進出確定となるわけで、コンサとしては絶対阻止しないといけなくなってしまいました。
しかし、この状況で今回はゴル裏サポが、力強いアシストをしたと思えました。


たまたま台風でガンバサポも駆けつけづらい上に、第1戦の倍の観衆、さらに見事なコレオグラフィを完成させたことで、完全アウェイ感を演出し、積極的に点を取りに行くという、ガンバのモチベーションを削ぐことに成功したと感じました。宇佐美選手も下がり、ガンバとしては0-0狙いに入った時に、武蔵のゴラッソが生まれ、あとは会場の雰囲気で押し切れたと。

あと2分、えっ決勝戦。
あと1分、本当に決勝進出?
もういいよ家本〜。
ピッピッピ〜〜〜 けっ決勝進出!
13年前に止まっていた時計が動き出した。ついにガンバの呪縛から解き放たれたと感じた瞬間でした。

新しい景色

皆が歓喜に沸く中、黙々と携帯でチケット確保し出しました。
そうと決まったら、すぐに航空券も押さえないといけない、北海道ならではの熱い争奪戦の始まりです。
とりあえず行きは2便め、帰りは最終の1つ前を確保。
しかしこれだと、行きも帰りもスケジュール的にまったく余裕がないことに、あとで気づくのでした。

(つづく)